堅実にお金を増やす基本は「長期・積立・分散」! 誰でもできる投資のしくみ

  • 公開日:2020年02月27日
    最終更新日:2023年07月24日
  • 貯蓄・投資

2023-07-24

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銀行に預けてもなかなか増えないお金。お金を増やすには投資が必要だと聞いたことはあっても、「お金ない」「時間ない」「わからない」などと、ないないづくしで手が伸びない人が多いのではないでしょうか。

でも実は、今は少額からちょっとの時間で簡単に投資ができる時代なのです。

お金を増やすチャンスを逃すのはもったいない!
ということで、今回は投資の基本とされる「長期・積立・分散」のしくみから、誰でも無理なくできる投資の考え方、税金を節約する方法まで、まとめて紹介します。

1. 投資の基本は「長期・積立・分散」

投資は、お金が増えることもあれば、減ることもあります。

誰でも「減るのはイヤ!」でしょうが、この「減る可能性」は、ある程度自分でコントロールできます。それが、投資の基本である「長期・積立・分散」の考え方です。どういうことか、ひとつずつ紹介します。

1-1. 長く続けて増やす「長期投資」

長期投資とは、長い時間をかけて投資をすることです。

投資は、値段が上下に動く商品(金融商品)を売買してお金を増やします。短い時間で投資をすると、ちょっとした値動きで利益が変わってしまいます。もちろん、大きく儲かればいいのでしょうが、場合によっては大きく損することも。これでは落ち着きません。その点、長い時間をかけて投資をすれば、少々の値動きでは動じません。それどころか、世界経済の成長に合わせて、少しずつお金を増やすことが期待できます。

1-2. お金を少しずつ出す「積立投資」

積立投資とは、毎月などの一定の間隔で、同じ金額ずつ投資をすることです。

1回ごとの金額は少額でも、続けていけばお金はだんだん増え、まとまった金額になります。また、値動きがあっても気にせず、コツコツと投資を続けると、投資する商品が安いときにたくさん買って、高いときに少ししか買わなくなるので、平均の購入価格を下げることができます。つまり、値上がりしたときに儲かりやすくなるのです。ある意味、値下がりも味方にできる、というわけです。

1-3. いろいろな資産を買う「分散投資」

分散投資とは、自分のお金をいろいろな商品に分けて投資することです。

どの商品が値上がりするかが前もってわかればいいのですが、それはもちろん無理な話。1つの商品だけにお金をつぎ込んで、大きく値下がりしてしまったら大変です。ですから、複数の商品に分けて投資するのです。そうすることで、どれかが値下がりしても、他のどれかの値上がりでカバーしたり、利益を出したりして、トータルでお金を増やせると考えられるのです。

2. たったひとつで長期・積立・分散ができる商品とは?

株、外貨、債券、不動産など、金融商品はたくさんあります。そのなかから、自分にあったものを探して投資すればいいのですが、ひとつ選ぶのは大変ですし、手間もかかります。

そこでぜひ活用したいのが「投資信託」です。

投資信託は、投資家から集めたお金を運用のプロ(ファンドマネージャー)が投資してくれる商品。プロが運用するから必ず儲かる、というわけではありませんが、長期・積立・分散がしやすい仕組みになっています。

ひとつの投資信託は通常、数十から数百の商品に投資していますから、投資信託を買うだけで分散投資ができます。そのうえ、金融機関によっては100円、1000円といった少額で買えるので、積立投資にも向いています。これを長期間続けていけば、長期投資もできるというわけです。

3. 誰でも無理なくできる投資のポイント

では、具体的に投資信託をどのように買えばいいのでしょうか。3つのポイントを紹介します。

3-1. 積立購入サービスでコツコツ投資

銀行や証券会社には、投資信託を自動で積立購入するサービスがあります。これを使えば、あらかじめ決めた日に決めた金額で投資信託を買うことができます。ですから、いったんスタートすれば、あとはコツコツ投資が進みます。

普段の値動きもチェックしなくてOK。特に毎日忙しくしている方ならば、こうした自動積立のサービスを活用するのがおすすめです。

3-2. 商品選びは「手数料」に要注意

投資信託を選ぶポイントはいくつもありますが、もっとも気にしてほしいのが手数料です。

投資信託には主に、買うときの「購入時手数料」、持っている間の「信託報酬」、売るときの「信託財産留保額」の3つの手数料がかかります。

利益をなるべく大きくするには、手数料が安い投資信託を選んだ方がいい、というわけです。特に持っている間の「信託報酬」は、投資が長期になればなるほど高くなるので、できるだけ少ないものを選びましょう。

3-3. 世界中にまんべんなく投資しよう

投資信託によっては、投資する国は日本だけでなく、アメリカや欧州などの先進国、アジアや南米などの新興国などもあります。また、投資する資産も株・債券・不動産などがあります。

どこのどの資産が値上がりするかはわかりませんが、世界経済の成長に合わせてお金を増やすことを考えると、世界中にまんべんなく投資するのがおすすめ。いくつかの投資信託を組み合わせて購入すると、分散投資の効果も高まります。

もし難しければ、「バランス型」と呼ばれる投資信託を選ぶのもいいでしょう。バランス型は、1本で複数の資産に分散投資していますし、こまかな調整も自動的に行ってくれるすぐれものです。

4. つみたてNISA・iDeCoでさらにお得に!

せっかく投資信託を買うのなら、ぜひ活用していただきたい制度につみたてNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)とiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。

つみたてNISAは、投資の利益にかかる税金(約20%)をゼロにできる制度です。購入できるのは、金融庁の定める基準を満たした投資信託・ETF(上場投資信託)のみ。いずれも購入時手数料が無料ですし、信託報酬も安く設定されています。日本に住む20歳以上の方ならば誰でも利用できます。

iDeCoは、掛金を自分で運用して老後の自分年金を作る制度です。iDeCoでは、つみたてNISAと同様、投資の利益にかかる税金をゼロにできるうえに、毎年の所得税や住民税を軽減したり、受け取るときに税制の優遇が受けられたりします。お得度は高いのですが、原則60歳になるまで引き出せない点には注意が必要です。

つみたてNISAとiDeCoは、どのような資金を貯めるかで使い分けるといいでしょう。住宅資金や教育資金ならつみたてNISA、老後資金ならiDeCo、という具合です。

5. まとめ:「長期・積立・分散」を踏まえ、今すぐスタートしよう!

投資でお金を増やすなら、「長期・積立・分散」の基本を踏まえて投資信託をスタートするのがおすすめ。少しでも興味があったら、まずは金融機関に口座を開設しましょう。

できるだけ長く投資したほうが有利ならば、なるべく早くはじめた方がいいことになります。とくにつみたてNISAやiDeCoは、口座開設に時間がかかりますので、手続きはお早めに。将来に向けて、今から少しずつ取り組んでいきましょう。

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高山 一恵執筆:高山 一恵((株)Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP))
慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち現職へ。全国で講演・執筆活動・相談業務を行い女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。著書に「税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)など多数。

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