財布のひもはどちらが握る?みんなの家計管理の実態を調査

2021-11-24

https://www.kurashino-okane.com/life-money/household-management/

結婚して家族を持つと、収入と支出が1人の財布からではなくなることから、家計管理をどのように行うかを夫婦で話し合って、決めることが重要です。

しかし、共働き家庭や専業主婦家庭など、それぞれの家庭の状況によって家計管理の方法も人それぞれのため、「ほかの家庭はどうやって管理しているの?」と気になるママたちも少なくないのではないでしょうか。

そこで、本記事では、夫婦の家計管理の方法から貯蓄事情まで、各家庭のやりくり事情にせまってみたいと思います。

1.財布のひもは妻と夫どちらが握る?

財布のひもは妻と夫どちらが握る?

オウチーノ総研が首都圏在住の20歳~59歳既婚男女846名を対象に「夫婦のお財布事情」に関するアンケート調査(2016年)を行いました。

まず夫婦の働き方についての聞いてみたところ、「共働き」の夫婦が55.9%、「どちらかが専業主婦・主夫」という夫婦が42.4%、「その他」が1.7%で、半数以上を共働き世帯が占める結果となりました。

次に、家計管理の方法について質問すると、妻が管理していると答えた人が全体の7割以上にも達しています。こちらは、時代は変わっても、昔と変わらず家計は妻がやりくりするものという考えのようですね。

1-1.夫婦で分担?家計費の負担方法を聞いてみた

では、実際に、毎月の収入を夫婦でどのように負担し、やりくりしているのかを見ていきましょう。

妻が管理している世帯での負担方法は、「夫が妻に給与全額を渡し、妻が管理する」が1番多く、49.6%を占めています。次に「夫が給与の一部を生活費として妻に渡し、妻がやりくりする」が2番目に多く、18.9%。「夫婦ともに決められた額を家計に入れ、妻が管理する」は、わずか3.8%となっています。

この結果からみると、約半数の家庭で妻が財布のひもを握っているのがわかりますね。

「夫が家計を管理している」と回答した人は、合計でわずか5.8%でした。そのほか、「2人で管理している」人は、項目別に別々に管理している人を加えても12.1%で、こちらも少数派のようです。

■家計の管理方法

(出典:オウチーノ総研「『夫婦のお財布事情』に関するアンケート調査」より)

 1-2.手取り収入からの貯蓄率を年収・年代別に徹底解説

家計管理方法の実態がわかったところで、次に気になるのが貯蓄事情。収入からどれくらい貯蓄に回せているのか、みんなの実情が知りたいところですよね。

金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2017年)」によると、貯蓄がある人の年間手取り収入からの貯蓄割合は、子育て世代にあたる20代が16%、30代が12%、40代が10%という結果となっています。

20代は年齢的にまだまだ収入が少ない時期でもあるため、給与金額に対して、貯蓄に回す割合がどうしても高くなります。
しかし、30・40代と年齢が上がるにつれ、子供の教育費や住宅ローンなどの負担が増えるため、貯蓄に回せる余裕がなくなってきます。

また年齢を重ねると、年収が上がっているため、収入に対する貯蓄割合は低下していくようです。

■年代別の貯蓄割合

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](2017年)」より作成

さらに、年収別に見てみると、300万未満の層で5%、300〜500万円未満で7%、500〜750万円未満で11%、1,000〜1,200万円未満で15%、1,200万円以上になると19%にまで及びます。

あなたの貯蓄率は、平均と比べていかがでしょうか?

ちなみに専業主婦世帯と共働き世帯で比較した場合、専業主婦世帯が10%、共働き世帯は11%と、特に大きな差は見られませんでした。

■年収別の貯蓄割合

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](2017年)」より作成

2.1位は食費!悩みを抱える家計ランキングTOP3

1位は食費!悩みを抱える家計ランキングTOP3

家計管理を担当することが多い妻たちの中には、毎月の支出を切り詰めるために、日々節約を心がけている方も多いでしょう。

それでも、なかなか節約が難しく、出費が気になる項目がありますよね。

そこで、『くらしのお金ニアエル』が20〜40歳代の主婦を対象に独自アンケートを行い、「悩みを抱える家計項目」について調査しました。

■悩みを抱える家計項目

2-1.ローンでかんじがらめ!?第3位は住居費

変動はなく毎月固定の出費である住居費は、金額も大きく、また、ローンの場合は35年などの長期の支払いが必要になるため、頭を悩ます主婦も多いよう。

引っ越しでもしない限り、出費金額をおさえられないことから、節約ができないという難しさもあります。

2-2.削りたくても削れない!第2位は保育・教育費

子供大きくなるにつれ、ますます出費がかさみ、家計を圧迫する保育・教育費。子供の就学先が、私立、公立かによって、かかる金額も変わり、さらに節約できる項目ではないことから、出費のコントロールがなかなか難しいところです。

2-3.思うように節約できない!第1位は食費

財布の紐を握っている妻たちが1番コントロールしやすく、節約しやすいはずの食費ですが、なかなか現状は難しいよう……。

さらに、毎月の食費について聞いてみたところ、「4万〜5万」、「5万〜7万」、「7万〜10万」が同じ割合となり、家庭ごとにばらつきが見られました。とはいえ、食費は主に4〜10万円の範囲が一般的に多いようです。

■1ヵ月にかかる食費

3.ところで知りたい!夫と妻のお小遣い事情

ところで知りたい!夫と妻のお小遣い事情

住居費や教育費など、簡単に削ることができない家計項目があるなか、夫・妻が自由に使うことが許されるお小遣いは、削りやすい家計項目でもあります。

しかし、やりくりのために金額が制限されることで、「うちは少なすぎる……」と、不満を感じる人も多く、もめてしまうという夫婦もいるかもしれませんね。

そこで、『くらしのお金ニアエル』が20〜40歳代の主婦を対象に「夫婦のお小遣い事情」について独自調査を行い、各家庭の実情をひもといてみました。

3-1.夫のお小遣い事情、リアルな金額を大公開

今回の調査では、夫が「おこずかい制ではない」と回答した人が、6割となっており、夫がお小遣いを自分自身でコントロールできる立場にある人が多いようでした。

では、お小遣い制の家庭でのお小遣い金額はというと、主に1〜3万円が一般的なようです。

しかし、通信費やお昼代などを家計で計上している場合と、夫のお小遣いの中でやりくりする場合とでは、金額のゆとりは全く異なるため、同じ金額でも、多い・少ないは人によって温度差があるかもしれませんね。

■夫のお小遣いの額

3-2.妻が自由に使えるお金は?ママたちの財布の中身

対して、妻のお小遣いはというと、4割以上が「お小遣いはない」と回答しています。やはり家計管理を担当することが多い妻たちは、自分のお小遣いを削って他の家計項目を補い、やりくりするケースが多いのでしょう。

しかし、お小遣い制の場合は、夫同様に1〜3万円の幅で設定することが多いようですね。

■妻のお小遣い額

4.まとめ:夫と妻の意識を合わせて家計管理に集中しよう!

妻が家計を管理している家庭が7割以上占めています。支出を切り詰め、やりくりを行う妻に対して、夫が任せきりで実情を把握しなければ、時に夫婦間のもめごとに発展することもあるかもしれません。

そこで、夫と妻で収入・支出の金額を把握し、毎月の予算と実績を見つめる機会を作るとよいでしょう。あなたの家庭でも、この機会に夫婦でお金についての話し合いの機会を持ってみてはいかがでしょうか。

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