地震保険料控除とは?控除額や申請方法、書類の書き方を簡単解説

  • 公開日:2019年10月25日
    最終更新日:2019年10月25日
  • 損害保険

2019-10-25

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地震保険料控除とは?仕組みや注意点を解説

地震保険に加入している方は、年末調整確定申告で手続きすることで地震保険料控除を受けることができます。地震保険料控除を受けると、所得税や住民税の負担を軽減することができるため、地震保険の加入者ならば、必ず活用すべき制度といえます。

そこで、ここでは地震保険料控除の概要から、控除対象や控除額、申請方法や必要書類まで、地震保険に加入している人にすぐ役立つ情報を、わかりやすく解説していきます。

保険の疑問・お悩みはありませんか?

1. 地震保険料控除とは?

地震保険料控除とは何か? まずは、地震保険料控除の制度ができた背景や基本的な仕組みから説明します。

1-1. 地震保険料控除の目的は「地震保険」普及のため

平成18年度の税制改正により、従来の「損害保険料控除」が廃止され、地震保険を対象とした「地震保険料控除」が新設(平成19年より)されました。

地震大国の日本において、地震保険は広く加入が望まれる保険です。保険料控除により、地震による資産損失への自助努力を推進するとともに、地震保険への加入を促進したいという政府の意向が伺えます。

1-2. 地震保険料控除の仕組み

地震保険料控除の仕組みは、1年間に支払った地震保険料の額に応じた一定額を所得から差し引き所得税や住民税の負担を軽減する、というものです。

なお、地震保険は基本的に単独で加入することができないため(地震補償保険を除く)、火災保険とセットで契約することがほとんどですが、地震保険料控除の対象となるのは地震保険に該当する部分の保険料のみ(火災保険料は対象外)です。

ちなみに、地震補償保険は火災保険と関係なく単独で加入することができますが、地震保険料控除の対象とはなりません。

2. 地震保険料控除の対象

次に、地震保険料控除の対象となるのはどんな保険かを確認しましょう。これまでの説明で、「地震保険でしょ」と思われるかもしれませんが、実は他の保険が対象となるケースがあります。

2-1. 地震保険契約

地震保険料控除の対象となるのは、居住用家屋(建物)生活用動産(日常生活に必要な家具、じゅう器、衣服などの家財)を保険の目的とする地震保険契約です。

賃貸契約で建物を所有していない人でも家財に地震保険をかければ地震保険料控除を受けることができます。賃貸契約する際に火災保険の加入を求められますが、その火災保険に地震保険も付帯されていれば、地震保険料控除を利用できます。

2-2. 経過措置が適用される長期損害保険契約

平成18年度の税制改正により、従来の損害保険料控除は廃止されました。

しかし、平成18年末までに契約した満期返戻金のある契約期間10年以上の長期損害保険(平成19年以降に契約の変更をしていないもの)については、経過措置の対象となり、引き続き控除(最高15,000円控除)を受けることが可能です。

なお、地震保険・旧長期損害保険のいずれにせよ、対象となる保険に加入していれば保険会社から保険料控除証明書が届くので、控除の対象かどうかを自分で判断できなくても大丈夫です。

3. 地震保険料控除の額

地震保険料控除、地震保険と旧長期損害保険とで控除額が違います。

3-1. 地震保険の保険料控除額

地震保険料控除は、その年に支払った保険料額に応じて控除額が決まります。所得税と住民税で控除額が異なるので、それぞれ見ていきましょう。

  • 所得税の控除額
    1年間の地震保険料の額が50,000円以下であれば、支払った保険料の全額が控除されます。50,000円を超えた場合には、控除限度額である50,000円が地震保険料控除額となります。
  • 住民税の控除額
    1年間の地震保険料の額が50,000円以下であれば、支払った保険料を2分の1した額が控除されます50,000円を超えた場合には、控除限度額である25,000円が地震保険料控除額となります

■地震保険料控除の控除額

税区分  年間の支払保険料 控除額 
所得税 50,000円以下 支払保険料全額
50,000円超 50,000円
住民税 50,000円以下 支払保険料 × 1/2
50,000円超 25,000円

例えば、年間支払保険料が50,000円で所得税率10%の人の場合、税金の軽減額は以下のように計算できます。

所得税の軽減額:50,000円(支払保険料全額)× 10% = 5,000円
住民税の軽減額:25,000円(支払保険料の1/2)×  10% = 2,500円

 

したがって、合計の税の軽減額は

5,000円 + 2,500円 = 7,500円

 

※ここでは復興特別所得税は考慮していません。また住民税率10%として計算しています。

3-2. 旧長期損害保険の保険料控除額

経過措置が適用される長期損害保険契約の場合は以下の控除額が適用されます。

■経過措置が適用される長期損害保険契約の控除額

税区分  年間の支払い保険料 控除額 
所得税
10,000円以下 支払保険料全額
10,000円超  20,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 5,000円
20,000円超 15,000円
住民税 5,000円以下 支払保険料全額
5,000円超  15,000円以下 支払保険料 × 1/2 + 2,500円
15,000円超 10,000円

地震保険と経過措置が適用される長期損害保険の双方(別々の保険契約)に加入している場合は、それぞれの保険の控除額を合算した金額が地震保険料控除となります。ただし、所得税は50,000円、住民税は25,000円が上限となります。

4. 地震保険料控除の手続き

地震保険料控除の手続きは年末調整と確定申告のどちらでも行うことができます。どちらで手続きをしても控除額は変わらないので、自分に合った方法を選びましょう。

4-1. 控除を受ける方法

年末調整と確定申告、それぞれの手続き方法は以下の通りです。

4-1-1. 年末調整

サラリーマンの場合は年末調整で手続きすることをおすすめします。勤め先が手続きを代行してくれるため、確定申告と比べて手間が省けるからです。また、年末調整による還付は12月の終わり頃か1月に行われるため、確定申告よりも早めにお金(還付金)が振り込まれる点もメリットです。

会社から受け取る「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入し、地震保険料控除証明書を添付して提出すれば手続きは完了です。万が一、地震保険料控除証明書を紛失してしまった場合には、保険会社に連絡することで再発行してもらうことが可能です。

4-1-2. 確定申告

年末調整で地震保険料控除の手続きをしなかった場合、もしくは年末調整をしない自営業者などは、確定申告で地震保険料控除の手続きを行います。

確定申告は2月16日から3月15日の期間で最寄りの税務署で受け付けています。また、インターネット上での手続きも、e-Taxにて可能です。

4-2. 必要書類

次に、手続きに必要な書類について、年末調整と確定申告それぞれで見ていきます。

4-2-1. 年末調整の場合

地震保険料控除を受けるためには、「給与所得者の保険料控除申告書」と「地震保険料控除証明書」という二種類の書類が必要になります。

■「給与所得者の保険料控除申請書」の地震保険料控除の項目の記入方法

「給与所得者の保険料控除申請書」の地震保険料控除の項目の記入方法

(1) 保険会社名を記入(略称でも可)。

(2) 保険の種類を記入。 例)地震(建物)

(3) 保険期間を記入。

(4) 契約者の氏名を記入。自分以外の家族が契約者でも、自分が保険料を支払っている契約があれば、記載できる(その場合は、自分の氏名ではなく、当該契約者の氏名を記入)。

(5) 保険の対象となる家に居住している人や、家財を利用している人の氏名を記入。

(6) (5)とあなたとの続柄を記入。

(7)「地震」か「旧長期」かに丸を付ける

(8) 控除証明書の金額を記入。

(9) A欄(8)のうち、地震保険料の合計額を記入。

(10)  A欄(8)のうち、旧長期損害保険料の合計額を記入。

(11) (9)の金額を記入(50,000円を超える場合は、50,000円と記入)。

(12) (10)の金額を記入(10,000円を超える場合は、(10)×2/1+5,000円の金額(15,000円を超える場合は、15,000円)を記入。

(13) (11)と(12)の合計を記入(50,000円を超える場合は、50,000円と記入)。

一般的に「地震保険料控除証明書」は、契約後に送付される保険証書に添付されています。保険証書が届いたら、合わせて控除証明書も確認しておくとよいでしょう。2年目以降になると、控除証明書は毎年10月頃に送られてきます。

もし、控除証明書を紛失してしまった場合は、早めに保険会社に連絡し、年末調整や確定申告までに再発行の手続きを行う必要があります。

4-2-2. 確定申告の場合

地震保険料控除は、確定申告書の第一表と第二表に記載する箇所があります。第一表では、(15)地震保険料控除の欄に、計算後の控除額を記載してください。第二表では、(15)地震保険料控除の欄に、1年間の地震保険料の支払(予定)額の合計金額を記載してください。

5. 地震保険料控除の注意点

地震保険料控除について、知っておくべき注意点を3つあげていきます。

5-1. 火災保険は控除の対象にならない

すでに触れたように、地震保険は火災保険とセットで加入することが基本ですが、地震保険料控除の対象となるのは地震保険料のみです。火災保険料に関しては、現在の税制度上控除の対象外となるので注意が必要です。

また、あまり意識せず火災保険に地震保険を付加していると、火災保険料は控除の対象ではないから…と、手続きをしないで済ませてしまうことも。火災保険の内容を確認し、地震保険にも加入している場合は、忘れず手続きをしましょう。

5-2. 一括で支払った場合どうなる?

トータルの保険料を少なくするために、複数年分の地震保険料を一括で支払うことがあります。その場合、支払った年にすべてまとめて申告するわけではありません、一括で支払った保険料額を保険期間(年)で割り、1年分に換算した額が毎年の控除対象保険料となります。

5-3. 夫婦共有名義の建物の地震保険はどうなる?

地震保険の契約者は原則一人。夫婦で共同で住宅を購入し、夫婦共有名義の住宅に地震保険を契約する場合でも、契約者をどちらか一方に決める必要があります。

地震保険料控除は、その年の所得から納めた地震保険料に応じた額を控除することによって所得税や住民税を軽減するという仕組みです。所得が多いほど所得税率も高くなるため、夫婦のうち所得の多い方を契約者にして控除を受けると、所得控除の効果が高くなると言えます。

6. まとめ:地震保険料控除の申請を忘れずに!

火災保険に地震保険を付帯すると、その分負担が増えてしまうように感じられます。 しかし、地震による損害は火災保険では補償されません。大きな地震のリスクが高まっていることを考慮して、加入率も高まっているように、地震保険は誰もが加入を検討すべき保険といえるでしょう。

一方で、地震保険料控除を受ければ所得税や住民税が軽減されるというメリットもあります。地震保険に加入している場合は、年末調整や確定申告の際に忘れずに控除の申請をし、不明点があれば、管轄の税務署などに問い合わせましょう。

株式会社 回遊舎(編集・制作プロダクション)執筆:株式会社 回遊舎 (編集・制作プロダクション)
金融を専門とする編集・制作プロダクション。多数の金融情報誌、ムック、書籍等で企画・制作を行う。保険、身近な家計の悩み、投資、税金、株など、お金に関する幅広い情報を初心者にもわかりやすく丁寧に解説。

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※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。

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