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50代の生命保険選び|50代は老後を視野に保険を有効活用

  • 公開日:2020年03月13日
    最終更新日:2022年04月15日
  • 保険の知識

2022-04-15

https://www.kurashino-okane.com/tips/life-ins-50s/

50代は、老後に向けた生活設計を具体的に考え実行していくべき時期です。まだまだ子どもの教育費がかかるので余裕がないという人でも早めの備えが肝心ですので、同時進行で将来のことも考えましょう。健康面では生活習慣病のリスクが更に高まる時期です。

そんな50代のリスクと生命保険選びについて検証します。

 

1. データで見る50代に多いリスクとは

50代はどんなリスクが多いのでしょうか。

1-1. 50代の入院理由

50代の人が入院する原因について、厚生労働省のデータを見てみましょう

■50代・男性の入院理由 上位5疾患

順位傷病の種類人数(千人)
1精神及び行動の障害22.5
2循環器系の疾患8.0
3新生物<腫瘍>6.6
4損傷,中毒及びその他の外因の影響4.5
5神経系の疾患4.4

■50代・女性の入院理由 上位5疾患

順位傷病の種類人数(千人)
1精神及び行動の障害17.2
2新生物<腫瘍>6.6
3循環器系の疾患3.6
3神経系の疾患3.6
5筋骨格系及び結合組織の疾患2.7

※傷病の種類は全部で20種ありますが、そのうちの上位5位までを、多い順に一覧にしています
(出典)平成29年患者調査(厚生労働省)

50代の入院理由は、男性女性とも「精神及び行動の障害」が1位。40代と比べて1.5倍ほど人数が増えています。また男性は、循環器系の疾患(心疾患や脳血管疾患など)や新生物(がんなど)のリスクが、40代に比べて2倍以上になります。女性も新生物と循環器系の疾患が増えますので、とくに生活習慣病への備えを心がけてください。

1-2. 50代の死因

50代の死因の1位は悪性新生物<腫瘍>、これは「がん」のことです。心疾患や脳血管疾患など、生活習慣病による死亡も上位にきているのが特徴です。

■50代の死因(男女別)

順位50代男性の死因50代女性の死因
1悪性新生物<腫瘍>悪性新生物<腫瘍>
2心疾患脳血管疾患
3脳血管疾患心疾患
4自殺自殺
5肝疾患不慮の事故

(出典)平成29年人口動態統計(厚生労働省)

2. 50代の保険選び

50代は、老後の備えを本格的に考える時期です。第2の人生のことを考えた保険選びをする必要があります。

2-1.【50代・独身】の保険選び

50代独身の人は、今後ますますリスクが高まる、がんなどの生活習慣病への備えを、一生涯に渡って確保することを考え保険を選ぶことが基本です。ただし将来に渡って保険料の支払いが続くものは、老後も支払い続けられるのかを再確認してください。一定年齢で保険料支払いが満了する保険への見直しも有効です。

また一番の稼ぎ時でもありますので、無駄遣いに走らないように、老後の資産形成に向けて計画的な積み立てや投資にも保険を活用するといいでしょう。

50代独身の人の保険選びは、医療保険とがん保険は一生涯タイプがおすすめです。そして老後の資産形成にも活用できる、終身保険や個人年金保険、また投資性のある変額保険なども活用するといいでしょう。

必要な保障

医療保険 がん保険 貯蓄性のある死亡保険 個人年金保険

緑背景は優先すべき保険(以下同)

2-2.【50代・夫婦】の保険選び

夫婦ふたりの生活の場合、保険選びは、ふたりの生活を守ることと、老後に向けた必要保障の確保を目的に選びます。

生活習慣病に備えて、医療保険やがん保険をしっかり確保してください。終身タイプの保険がおすすめですが、将来的にも保険料の支払いが続くものについては、先々のことも考えて予算を取りましょう。また、老後の資産形成を計画的に行うため、終身保険や個人年金保険、変額保険なども上手に活用しましょう。

必要な保障

医療保険 がん保険 貯蓄性のある死亡保険 個人年金保険

2-3.【50代・子どもがいる場合】の保険選び

50代は子どもが社会人へと旅立って行く時期を迎える人も多いでしょう。子どもの学費から解放されると、これまで節約生活を強いられた反動で、つい旅行やショッピングなど浪費しがちになります。これが老後破綻の要因となることもありますので注意が必要です。気持ちを引き締めて、老後への備えをしっかりと本腰を入れて行う時期です。

子どもが社会人になったら保険を見直す時期です。50代は生活習慣病に備える医療保険やがん保険の終身タイプの保障を確保し、将来にわたって保険料の支払いが続く商品の場合は今のうちに一定年齢で払込が満了する保険への見直しを検討してもいいでしょう。死亡保険については、子どもの成長と共に高額な保険は不要となりますので、その分を老後の資産形成にシフトします。貯蓄性のある終身保険や個人年金保険、投資信託のような変額保険なども上手に活用してください。

必要な保障

医療保険 がん保険 貯蓄性のある死亡保険 個人年金保険

貯蓄性のある生命保険の基本については以下の記事を参考にしてください。
3分でわかる!低解約返戻金型終身保険の基本と4つの活用法
個人年金保険とは?|しくみと税金メリットを生かした貯蓄法

3. まとめ:50代の生命保険選び

最後に、50代の保険選びのポイントをまとめましたので参考にしてください。

  • 50代は男女とも、がんなどの生活習慣病のリスクに十分備えましょう
  • 50代は、医療保険やがん保険は一生涯タイプがおすすめです
  • 子どもの成長と共に、高額な死亡保険は不要となりますので、その分を老後の資産形成に役立つ保険などに回すようにしましょう
  • 50代は、高額な教育費の負担から解放され、つい無駄遣いをしやすい時期です。老後のためにも気を引き締めて計画的に資産形成に取り組みましょう
 
森田 直子(保険ジャーナリスト|有限会社エヌワンエージェンシー代表)執筆:森田 直子(保険ジャーナリスト|有限会社エヌワンエージェンシー代表)
保険・金融専門の執筆家で庶民感覚のわかりやすい文体に定評がある。保険WEBサイト、経済紙記事、書籍「就業不能リスクとGLTD(共著)」ほか執筆実績多数。保険業界メールマガジンinswatch発行人。

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