かんたん保険診断

生命保険会社の保険はどんなリスクに備えられるの?

  • 公開日:2020年01月31日
    最終更新日:2022年04月15日
  • 保険の知識

2022-04-15

https://www.kurashino-okane.com/tips/life-ins-role/

生命保険会社の商品では、例えば世帯主が亡くなったときなどに保険金が受け取れる死亡保障がまず思い浮かぶかと思いますが、それ以外のリスクにも備えられる保険があります。

今回は、生命保険会社が扱う保険で備えることができる4つの不安について解説していきます。

 

1. 生命保険会社の保障にはおもに4つの役割がある

私たちの生活の中には、さまざまなお金の不安があります。生命保険等はそんな不安に備えるために加入するもので、備えられる保障は大きく分けて4つあります。次章から、その4つの役割について順にみていきましょう。

2.【役割1】万一(死亡)のときに備える

1つ目が万一のときに遺族の生活を守るための死亡保障です。一家の収入を支えている人に万一のことがあった場合には、その後の家族の生活が成り立たなくなる可能性があります。そうした不安に備えるのが死亡保障の役割です。

十分な蓄えがあれば、いざというときも金銭的な不安に陥ることはありませんが、現実的には、何十年もの間の家族の生活費をカバーできるだけの蓄えがある人は、それほど多くはないでしょう。

とくに若い世代で小さい子どもを抱えた家庭では、住宅ローンや子どもの教育費などにお金がかかり、貯蓄に手が回らないというケースが多数派といえるでしょう。万一のことが起こる可能性が低いからと何も手を打たなければ、いざというときに家族の生活が立ち行かなくなってしまいます。金銭的な理由で子どもが将来、希望通りに進学できなくなる可能性もあります。

死亡保障は、このように起きる可能性は少ないものの貯蓄ではまかないきれない大きなリスクに少ないコストで備えられるのが大きなメリットです。

加入を検討する際はいつまで保障が必要か、期間を決めるようにしましょう。保障の期間は一定期間でいいのか、一生涯欲しいかを将来の収入や支出を考えながら検討します。

一定期間にする場合は具体的にいつまでにするのかも決める必要があります。たとえば、退職後は退職金と預貯金などで備えれば大丈夫という人なら、退職するまでの一定期間だけ保障を用意すればOK。また、養育費が心配だから子どもが独り立ちするまでは備えておきたいという人はより短い期間で加入することになります。将来の収支やライフスタイルにあわせて期間を設定しましょう。

3.【役割2】病気やけが、三大疾病などの備え

死亡保障が生命保険の大きな柱の一つですが、生きていくうえでのさまざまなリスクに備えられるのも生命保険の役割です。

たとえば、病気やけがで入院したときにもまとまった費用が必要になります。そうしたリスクに備えるのが、生命保険会社の保障の2つ目の役割である医療保障です。

幅広く病気やけがでの入院リスクに備える医療保険のほかに、治療に際して多額の費用がかかるがんや、一旦発病したら長期の治療が必要となる三大疾病など、特定の病気になったときに充実した保障が得られる保険もあります。病気やけがで入院する人は、高齢になるほど増え、治療期間も長引きます。そのため、病気・けがの保障は一生涯ずっと備えるものの方が安心と言えるでしょう。

ただし、高齢になると公的保障が手厚くなることは頭に入れておきましょう。高齢になってからの医療費は預貯金で対応すると割り切って一定期間の保障を選ぶのも一つの考え方です。

4.【役割3】老後の生活に備える

男女ともに平均寿命が80歳を超える現在、元気であっても長生きすることによるリスクも考えられます。

リタイアした後は公的年金が頼りですが、それだけで十分な生活ができる人はさほど多くはないのが現実です。足りない分をカバーするのはそれまでの預貯金や退職金などの金融資産ですが、それもマイナス金利状態では安全確実に増やすことは難しい状況です。預貯金を少しずつ取り崩しながら生活するのでは、いつまで続くか不安に思う人もいることでしょう。

そうした状況に備えるのが3つ目の老後保障です。老後の一定年齢になると以後決められた期間、年金を受け取ることで老後の生活保障を得ることができる個人年金保険などがあげられます。

個人年金保険は、年金の受取期間でみると2つのタイプに分かれます。 1つは5年、10年など一定期間に受け取れるタイプ。退職してから公的年金の支給が始まるまでの間のつなぎなどとして利用されることが多いです。

もう1つは一生涯受け取れるタイプ。公的年金などでは生活費が足りず、不足額を補いたい場合などに適しています。また、これらには所定の年金額を受け取れるものと、資産運用の実績により、変動するものがあります。自分に合ったタイプを選択しましょう。

5.【役割4】介護が必要になったときの備え

そして4つ目の役割が介護リスクに備えること。介護リスクは高齢化の進展に伴って急速に高まってきているリスクのひとつです。

要介護状態になったときには、公的介護保険の要介護認定を受けて基準に沿った保障を受けられますが、例えば、利用限度額を超えた介護サービスの利用料など、公的介護保険の対象にならない費用があります。また、40歳未満の人や一定の病気以外の原因で介護が必要になった40歳~65歳未満の人へは、公的介護保険からの給付はありません。要介護状態によっては必要としている保障が十分に得られなかったり、希望する介護支援サービスが受けられなかったりといったことも考えられます。

このように公的介護保険だけで不十分な点をカバーしたり、介護が必要になったときにかかるさまざまな費用負担をカバーしたりするための介護保障も生命保険会社の保険で備えられます。

生命保険会社が扱う介護保険についての情報は「どこよりも詳しい!民間の介護保険の必要性と選び方」をご覧ください。

6.まとめ:備えたいリスク、不安にあった役割の保険を準備しましょう

生命保険会社が扱うおもな保険の4つの役割をお伝えしてきました。

死亡保障はもちろん、生きるうえで起こるさまざまなリスクにも備えられるのが生命保険等の保障です。自分や家族がどんな場面でお金の不安を抱えるかをイメージし、必要な保障を準備しましょう。

株式会社 回遊舎(編集・制作プロダクション)執筆:株式会社 回遊舎 (編集・制作プロダクション) 金融を専門とする編集・制作プロダクション。多数の金融情報誌、ムック、書籍等で企画・制作を行う。保険、身近な家計の悩み、投資、税金、株など、お金に関する幅広い情報を初心者にもわかりやすく丁寧に解説。
 
 

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