就業不能保険は必要?上手に選ぶポイントをチェック!

  • 公開日:2019年07月25日
    最終更新日:2019年08月08日
  • 保険の知識

2019-08-08

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就業不能保険は必要?上手に選ぶポイントをチェック!

「医療保険にも死亡保険にも加入しているので、いざというときの備えはばっちり」。

そう考える人もいますが、実は思わぬ落とし穴があります。それが「生きているけれど働けない」という事態。こうしたとき、家族の生活を守ってくれると注目を集めているのが「就業不能保険」です。

大きな病気やケガのために働けなくなり、収入が減り、さらには在宅療養の費用がかかるようなときでも、家や車のローン、子どもの教育費、家族の生活費などは、病気やケガをする前と同様にのしかかってきます。就業不能保険は、こういった働けなくなったときのリスクに備えるための保険です。今回は、就業不能保険の内容から必要性、保険商品を選ぶときのポイントまで、詳しく解説していきます。

保険の疑問・お悩みはありませんか?

1.就業不能保険が注目される理由とは?

これまでケガや病気に備えるための保険としては、医療保険や死亡保険が定番でした。しかし近年では、「生きているのに働けない」というリスクに備えるための就業不能保険が注目を集めており、さまざまな保険会社が新たな商品を販売しています。

その背景として、医療の進歩と医療費適正化政策によって入院日数の短期化が進み、「長期入院から通院治療へ」という流れが起こっていることが挙げられます。この流れに伴って、入院を前提とする医療保険ではカバーしきれない在宅療養の期間が長期化しています。こうした状況が、就業不能保険へのニーズの高まりに拍車をかける要因となっているのです。

2.就業不能保険の特徴は、働けないときの生活保障!

就業不能保険は、病気やけがで一定期間働けなくなった場合に、給与のように毎月一定の金額が支払われる保険です。働く人のための保険として設計されているので、基本的に加入期間は20~60歳までとなっています。商品によってマチマチですが、保険料は30歳男性で2,000円~3,000円など手頃なものも多く、保険金額は、おおよそ月10~50万円の間から選択します。

働けない状態が長引けば、公的保障(この後で解説)や貯蓄でカバーするのは難しくなります。「収入の減少」と「支出の増大」による負担に対する備えが十分でなければ、生活水準を大幅に下げなくてはならないということになりかねません。この不足分を補うための選択肢の一つとして考えることができるのが、就業不能保険なのです。

ちなみに就業不能保険と間違えやすい保険として「収入保障保険」がありますが、目的が異なります。就業不能保険が働けなくなった際に自分の所得を保障するものなのに対し、収入保障保険は、自分が亡くなった後、遺族のための収入を保障するものです。つまりこの二つでは、「誰」が保障を受けるのかという点で大きな違いがあるということです。

3.就業不能状態で活用できる公的保障「傷病手当金」と「障害年金」

死亡保険でも医療保険でもカバーできない部分を保障できるのが就業不能保険ということはわかっていただけたと思いますが、加入を検討する前には、公的保障でカバーできる部分を押さえておくのが大切です。そこでチェックしたいのが「傷病手当金」「障害年金」です。

3-1.給料を補う傷病手当金

会社員(公務員にも同様の制度があります)であれば、働けなくなった際にはまず有給休暇を取ることになりますが、連続した3日を超えて休む場合には「傷病手当金」が適用されます。これは、「労務不能」=療養のため仕事に従事することができないとなったときに、休んだ4日目以降、最長で1年6カ月の間、給料の3分の2に相当する額が支給されるというもの。

勤め先の健康保険(公務員は共済組合)に加入していれば誰でも利用できますが、国民健康保険にはこの制度がないため、自営業者の場合はこの手当金の対象外です。

傷病手当金のしくみや申請方法などは「傷病手当金の活用マニュアル|簡単にわかって申請できる!」をご覧ください。

3-2.障害状態によってもらえる障害年金

もうひとつ就業不能時に利用できる制度として、「障害年金」があります。障害年金は、病気やケガで身体に障害が残り、生活や仕事に支障が出てしまう場合に、一定の条件下で一時金を受け取れるもの。

こちらは、病気やケガで初めて病院を受診した日(初診日)から1年6カ月後に、障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合、請求することができます。障害年金は公的年金に加入しているすべての人が対象となっています。傷病手当金とは違って、期間限定のものではないので、症状の程度が変わらない限り受給することができます

また、労務不能を支給条件とはしていなため、場合によっては働きながら受給できる可能性もあるという点でも、傷病手当金とは異なります。

4.就業不能保険は必要か?

公的保障を踏まえたうえで、就業不能保険の必要性について考えてみましょう。まず重要なのは、会社員や公務員と自営業者では必要度が異なるということです。自営業者の場合は傷病手当金が出ず、障害年金の対象となったとしても1年半以上は一時金を受け取ることができません。したがって、自営業者は会社員等よりも就業不能保険に加入する必要性が高いと言えます。

また会社員であっても、傷病手当金では収入の3分の2しかカバーされないため、家計に影響が出ることは否めません。3分の2とは、仮に月給30万円の場合、約20万円に減るということです。その金額や貯蓄で、ローンや教育費、生活費がまかなえるのかを考えるべきでしょう。

逆に、既に十分な貯蓄があり、働けなくなったときの金銭的な準備ができている人は、この保険の必要性は低いといえます。会社独自の福利厚生で十分な保障が得られるという場合も同様です。

5.就業不能保険を選ぶときの5つのポイント

就業不能保険はまだ新しめの保険とあって、保険会社ごとに保障内容などにばらつきがあります。そこで、比較検討する際に見るべきポイントをチェックしていきましょう。

5-1.給付金が支払われる条件

まず確認すべきは支払い条件です。なぜなら、保険金は就業不能状態に該当したときに支払われますが、「就業不能状態」の定義が保険会社によって違うのです。基本的には「病気やケガの治療目的で日本国内の病院・診療所で入院している」「病気やケガにより医師の指示で在宅療養している」などが条件ですが、在宅療養は自宅以外でも認めるという保険会社もあるなど、保険会社ごとに細かな条件が違うので、詳細をしっかりチェックしましょう。

5-2.保障対象となる病気やケガの範囲

保障対象としてどのような病気やケガが含まれるのかという点も重要です。3大疾病や5大疾病に限定するものから、より広い範囲の病気までカバーするものまで、商品によってその保障対象の中身はだいぶ違います。とくに注目したいのは、最近リスクが高まっている「うつ病」などの精神疾患もカバーしているかどうかということ。保険料の安さだけで選ぶと、自分の必要な保障が得られないということがあるので要注意です。

5-3.就業不能保険単体(主契約)か特約かの選択

就業不能保険には、就業不能にだけ備える単体のタイプと、主契約(生命保険等)に特約として付帯するタイプの2つがあります。後者の場合、主契約が生命保険であれば、被保険者が死亡するか高度障害状態になると保険金を受け取れ、高度障害状態までに至らずとも所定の就業不能状態に該当すれば、特約により年金・給付金を受け取ることができます。ただし、保障対象となる疾病の範囲が狭かったり、給付金の受け取り条件が厳しくなったりする場合もあるので、事前にチェックしておくことが重要です。

5-4.復職後の給付の有無

無事働けるようになったとしても、以前と変わらず働けるとは限りません。条件を満たせば復職後であっても給付が続くタイプを選んでおくと安心です。

5-5.免責期間の長さ

就業不能保険は、基本的に働けない状態となってから所定の日数が経過して初めて給付が受け取れるという仕組みになっています。この期間を「免責期間」と言い、免責期間が長いほど月々の保険料は安くなります。免責期間は60日や180日といった日数が一般的ですが、商品によっては選択することができるものも。

ここで考慮する必要があるのは、傷病手当金との兼ね合いです。傷病手当金を受給できる会社員ならば、1年6カ月の受給期間があるので、免責期間を長めにして保険料が安いものを選ぶという手があります。逆に、傷病手当金をもらえない自営業者の場合は、できるだけ免責期間が短いものを選ぶ方が良いでしょう。

なお、就業不能保険は生命保険会社が取り扱う商品であるのに対し、損害保険会社が取り扱う「所得補償保険」という保険があります。これもやはり、働けなくなったときを補償してくれる保険ですが、免責期間が7日など短く設定できるため、傷病手当金がもらえない自営業者は検討するのも一つの手です。

所得補償保険は基本的には就業不能保険と同様の保険ですが、詳しい補償内容や特徴については「所得補償保険(就業不能保険)に入る前に知っておくべき活用法」をご覧ください。

6.まとめ:給与所得者か自営業者か、ニーズに合わせて加入を判断

ここまで見てきたように、就業不能保険は会社員や公務員なのか、自営業者なのかによって必要性がだいぶ変わってきます。まずは公的保障でカバーできる部分をチェックし、貯蓄、会社員であれば福利厚生なども加味した上で、不足するであろう部分を就業不能保険でカバーするとよいでしょう。

商品ごとに個性があるため、自分のニーズに合った商品を見つけにはリサーチが大切です。ここで挙げたポイントを参照しつつ、自分が備えたいリスクに合わせて選択するようにしてください。

※記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。

※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。

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