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医療保険・がん保険の給付条件に注意
医療保険やがん保険に加入する目的は、手術や入院をしたときの医療費負担をまかなうことです。ところが、医療保険やがん保険に入っていても給付金を受け取れないことがあります。この記事では、医療保険・がん保険の給付金が支払われる条件についてくわしく解説します。
医療保険の給付条件
はじめに、医療保険の主な給付条件についてみていきましょう。
入院何日目から給付されるか
医療保険の基本となる保障は入院給付金です。入院給付金が出る条件は、保険会社や商品によってさまざまです。最近の医療保険は、入院1日目(日帰りでも)から給付金が出るタイプが主流ですが、5日以上の入院で5日目から給付金が出るタイプもあります。例えば、5日以上の入院で5日目から給付金が出るタイプの医療保険に加入している人が3日間入院した場合、入院給付金はありません。
入院限度日数
入院限度日数とは、「1回の入院で最大何日分までの入院給付金が受け取れるか」ということです。30日・60日・120日などの短期タイプと360日・730日などの長期タイプがあります。例えば、1入院60日限度の医療保険に加入している人が70日間入院した場合、支払われるのは60日分の給付金となります。また、同じ病気で再び入院した場合、前回の退院日の翌日から180日以内の再入院は、同じ入院として扱われます。例えば、1入院60日限度の医療保険に加入している人が50日間入院し、退院から120日後に同じ病気で20日間入院した場合、同じ入院として扱われるため、支払われるのは60日分の給付金となります。
手術給付金
手術給付金は、どのような手術が対象となるか細かく条件が決まっています。すべての手術が保障対象になるとは限りません。
通院給付金
通院給付金は、入院をしたあと、入院の原因となった病気やケガの治療のために通院する場合に支給されます。したがって、「風邪を引いて通院する」といった入院をともなわない通院は、通院給付金の給付条件に該当しません。
がん保険の給付条件
続いて、がん保険の主な給付条件についてみていきましょう。
90日間または3ヵ月間の待機期間がある
ほとんどのがん保険には、加入してから保障が始まるまで90日間または3ヵ月間の待機期間があります。この間にがんと診断されても、給付金を受けることはできません。
がんの種類
がんには、「上皮内新生物」と「悪性新生物」があります。上皮内新生物は治療を行えば転移や再発の可能性が低いと言われています。いっぽう、悪性新生物は基底膜を超え、ほかの組織に転移する可能性があります。上皮内新生物は転移や再発のリスクが低いと考えられているので、商品によっては保障の対象外となっています。
診断給付金の回数
がん保険のもっとも大きな保障は、がんと診断されたときに支払われる診断給付金(一時金)です。初めてがんと診断されたときだけ支払われるものと、一定の年数が経っていれば何度でも支払われるものがあります。
約款で細かな給付条件を確認しよう
医療保険やがん保険の給付金の支払条件は、保険会社から交付される約款(やっかん)に記載されています。分厚い冊子なので、読むのが大変かもしれませんが、給付条件を正しく理解するためにはしっかり目を通しておくことが大切です。