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そもそも先進医療保障・三大治療保障って何?
先進医療保障とは、「厚生労働大臣の定める先進医療による治療を受けた際に、治療費と同額の給付が受けられる」というものです。
主契約にプラスして特約としてつけるのが主流ですが、中には主契約の中に先進医療保障が含まれているタイプのがん保険もあります。また、医療保険の中には、がんの先進医療も保障するものもあります。
三大治療保障とは、「がん治療の3本柱である手術治療、薬物(抗がん剤)治療、放射線治療を受けた際に、一定額の給付が受けられる」というものです。
がんによる入院・通院に対して1日5千円〜1万円の給付を受けられるタイプと、手術、薬物、放射線の各治療毎に10万円、20万円などのまとまった給付を受けられるタイプがあります。
最近は、特約としてつけるタイプだけでなく、治療保障を主契約にしているタイプのものも増えています。

先進医療とは?
では、先進医療とは何か、どのような治療があってどのくらい費用がかかるのか、みていきましょう。
先進医療とは、一言でいいますと、保険適用申請中の治療法ということです。現在は医療の技術革新が著しく、そのスピードに保険適用が追いついていないため、保険適用外での治療が必要に応じてされているのです。
先進医療は定期的に見直されていて、保険適用が決まったり、もっと良い治療法が見つかって使われなくなったりすることがあります。

出典:厚生労働省「平成26年度先進医療の実績報告」を元に算出(実施医療機関数は2015年5月1日現在)
めったにかからないものではありますが、保険適用外で全額自己負担しなければなりませんので、かかったときのリスクは大きいと言えます。
三大治療とは?
次に、三大治療についてみていきましょう。
前述したように、三大治療とは、「手術治療」「薬物(抗がん剤)治療」「放射線治療」のことを指します。
がんと診断された後どのような治療法を取るかは、がんの部位やステージによって異なりますが、それぞれを単独で行う場合と組み合わせて行う場合があります。また、入院+通院、通院のみと、治療法によって診療の種類も異なります。
日本人の罹患数が一番多い胃がんの治療例を紹介します。(あくまで一例ですので、すべての胃がん患者にそのまま当てはまるわけではありません)

胃がんの平均入院日数は13日ですが、術後の経過などによって前後しますし、再発予防のために定期的に通院が必要になる場合もあります。
また、放射線治療(外部照射)の場合、1週間に5日の治療を数週間にわたって行うケースが多いです。
保険適用治療の場合、自己負担は3割、高額医療費制度が使える、と安心しがちですが、平成27年1月診療分から年収によって自己負担額が引き上げられていますので、注意が必要です。
また、通院治療の場合は治療費負担が大きくないように感じますが、交通費や通院時間の確保に加え、副作用により仕事を休むリスクなども考えておく必要があります。
まとめー先進医療・三大治療保障のメリット・デメリットを考えるー
最後に、保障をつけるかどうかを考える上で、それぞれのメリット・デメリットと選ぶ際のポイントを整理しておきましょう。
先進医療保障のメリット・デメリット
メリットは、何と言ってもわずかな負担で大きなリスクをカバーできることです。特約でつける場合は数百円ですから、コストパフォーマンスはいいです。
デメリットとしては、先進医療の治療法は変わっていくということです。今は保険適用外でもいずれ保険適用になる可能性があります。ただし、特約は10年毎に見直せるタイプのものもあります。
先進医療特約のチェックポイントを挙げておきます。

三大治療保障のメリット・デメリット
メリットは、医療保険では賄いきれない部分の保障が受けられることです。がん治療は入院せず通院だけで行われるケースも増えてきていますので、治療毎に給付金があるのは安心です。
デメリットは、入院・通院保障だけでしたら医療保険と重複しますので、保険料を多く払うことになります。現在加入している医療保険と照らし合わせて、上手に選択する必要があります。
以上のことから、保障を選ぶ際には、それぞれの特長を上手く活かして組み合わせるのがいいでしょう。
※保険契約については、各保険会社・保険商品により審査基準が異なります。 本サイトの内容は、保険の加入(契約)や保険金・給付金の受け取りの可否を断定するものではありません。