年金の計算方法と老後の生活費

公的年金は2階建て

日本の公的年金には、国民年金と厚生年金の2種類があります。国民年金は、20歳から60歳までの全国民が加入し、厚生年金は会社員や公務員などが加入します。一定の年齢になると、老齢基礎年金がもらえ、厚生年金に加入していた人は老齢厚生年金が上乗せされます。

老齢基礎年金はいくらもらえる？

老齢基礎年金は、20歳から60歳になるまでの40年間納めると、満額の約78万円がもらえます。年金をもらうためには、原則として10年以上、国民年金保険料の払い込みが必要です。

国民年金保険料を1年間（12か月）納めると、年金額が約19,500円増えます。。

老齢厚生年金はいくらもらえる？

老齢厚生年金は、勤続年数や給与など（標準報酬額）によって金額が異なります。厚生年金加入１年につき、年額約1万円から5万円の年金額となります。老齢厚生年金は、老齢基礎年金を受ける資格のある人であれば、1か月以上の加入でもらうことができます。

現在60歳で、平均年収300万円、40年間（20歳から60歳になるまで）厚生年金に加入した場合、厚生年金額は約77万円となります。

ねんきん定期便で年金額の確認ができる

自分がもらえる年金額を知りたい場合は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。老後の生活設計のためにも、しっかりチェックしておきましょう。

老後の生活費はどれくらいかかる？

続いて、総務省の家計調査報告をもとに、老後の収入と支出についてみてみましょう。あくまで平均データですが、老後の生活費の参考になるでしょう。

（出典）総務省 家計調査報告 家計収支編（2019年）税金や社会保険料などの非消費支出がかかるため、消費できる金額（可処分所得）は206,678円です。

可処分所得の206,678円に対して、支出は239,947円であることから、毎月33,269円の赤字が発生しています。老後の収入の柱となるものは年金です。公的年金だけで老後の生活費をまかなえない場合は、不足分を貯蓄や個人年金保険などの私的年金で準備する必要があります。早い時期から、老後の備えをしておくとよいでしょう。