重粒子線治療とは
重粒子線治療とはがんの場所・形・大きさに合わせて患部にだけピンポイントでビームを当てる治療法を言います。メスで切らずに癌を治すことができるので痛みが無く大掛かりな手術を必要としないため、患者への身体的負担が少ないことも特徴です。そのため、高齢者などの体力が衰えている人にも対応しやすく、社会復帰までの時間が早いというメリットもあります。重粒子線治療は肺がん、子宮がん、前立腺がんなどには有効ですが、全てのがん治療に対応できるわけではなく、既に広く転移した癌や絶えず動いている患部の癌などには有効ではありません。
また、治療に使われる装置はたいへん大型なため、重粒子線治療に対応している施設がまだまだ少ないという現状があります。現在、日本国内では重粒子医科学センター病院、兵庫県立粒子線医療センターなどで治療を受けることができます。
厚生労働省より2003年に「固形がんに対する重粒子線治療」として先進医療の承認がされています。
先進医療である重粒子線治療は健康保険が適用されないので治療費は自己負担になります。技術料は314万円かかり、たいへん高額な負担となります。(公的医療保険で保障されない費用)
そのため、治療費は医療保険やがん保険の特約を付加してそこから保障を受けるのが一般的です。
※2016年4月から一部のがん治療において健康保険が適用されるようになりました。
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