目次
1.見積もり~契約時に注意すべき点
自動車をディーラーや販売店、中古車販売店などで購入する際、自賠責保険、車検費用等と一緒に自動車保険(任意保険)の見積もりが提示されることがあります。
そのため、そのまま契約してしまいそうですが、任意保険をディーラーで契約することは義務ではありません。独身で、初めて車を購入する人だと、なおさら、よくわからず契約してしまうかもしれません。
1-1)その場で決めてしまわない
大抵のディーラーは自動車保険会社の代理店を兼ねており、複数の自動車保険を扱っているケースが多くなります。
これまで車に乗ってこなかった独身の人などは、複数の自動車保険の見積もり内容を提示されても、なにを比較していいのかわかりません。ほとんどの場合は保険料に注目してしまうのではないでしょうか。
ある程度保険を理解しており、ディーラーが提示する自動車保険が自分の求めているものと合致するのであれば問題ありません。しかし、たとえそうであっても即決する必要はありません。ほかの会社の自動車保険を検討すれば、もっと良いサービス、お得な保険料を提示するところが見つかるかもしれません。
1-2)他社を比較検討する
自動車保険には代理店型と通販型(ダイレクト型)があります。
通販型の見積もりは、各社のホームページから取ることが可能です。
代理店型は担当者と対面するイメージがありますが、ネットで見積もりを取れる会社もあります。概算保険料を確認して、代理店担当者とコンタクトを取るという方法もあります。
このようにネットのみで複数の会社の保険料比較を簡単に行うことができます。
1-3)比較用プランで保険料を確認する
ある自動車保険の補償内容の例をみてみましょう。
■対人賠償保険:無制限
■対物賠償保険:無制限
■人身傷害保険:3000万円
■搭乗者傷害保険:1000万円
■車両保険 一般:300万円
※車両保険の保険金額は車両により異なります。
■無保険車傷害保険:2億円
■自損事故保険:1500万円
この内容は、ごく一般的な加入プランなので、保険のことが全くわからなくても同じ設定にすれば保険料を計算できます。
ただし、車両保険は、車両価格により掛けられる金額が変わるため注意が必要です。
1-4.)基本的な補償と注意点
・対人賠償保険
事故で相手を死傷させた場合の補償です。自賠責保険の補償を超えた分が支払われます。相手への損害賠償が億単位の高額になることがあるため、保険金額は無制限にするのがおすすめです。対人賠償を補償から外すことはできません。
・対物賠償保険
事故で相手の車や壁など、物を壊した場合の補償です。家屋や店舗などの損害賠償は高額になることがあるため、保険金額は無制限にしておくと安心です。対物賠償を補償から外すことはできません。
・人身傷害保険
事故で自分や同乗者が死傷または後遺障害となった場合の補償です。ほとんどの自動車保険に自動セットされており、会社によって2つのプランを用意しているケースがあります。
プラン1 契約車両に搭乗中のみ補償
プラン2 歩行中や他の車に搭乗中の事故も補償
いずれも記名被保険者(車に最も乗る人)と、配偶者や同居親族が補償範囲となります。そのため「歩行中や他の車に搭乗中」も補償するプランの場合、保険料が高額になる場合があります。独身でほかに同居親族がいなければ、「契約車両に搭乗中のみ補償」として保険料を安く抑えることも可能です。ただし、その場合は歩行中、他の車に搭乗中の事故は補償されなくなるためご注意ください。
・搭乗者傷害保険
車に乗っていた人が事故で死傷または後遺障害を負った場合、定額の補償を受けられます。人身傷害保険の上乗せとなる補償です。
・車両保険
自分の車に損害が発生した場合に、修理代などを補償します。
・無保険車傷害保険
事故の相手が自動車保険に入っていない場合に補償を受けられます。
・自損事故保険
単独事故で運転者が死傷または後遺障害を負った場合に補償を受けられます。
保険料を節約するために補償内容を削るよりも、しっかり加入して万全に備えておくことをおすすめします。
2.保険料・補償内容以外はここを見よう
保険料、補償の内容は保険会社により多少の差があります。とはいえ、基本的は同じ内容になるので、それ以外で比較できるポイントを紹介します。
2-1)走行距離割引
保険会社によっては走行距離による割引を設けている会社もあります。独身で普段あまり遠出をしないライフスタイルなら、短い走行距離に対して割引をしてくれる会社を選べば、保険料が安く収まる可能性があります。
2-2)ロードサービス
ロードサービスは会社により大きな差があります。例えば遠方での事故発生時、「移動交通費や宿泊費が出る会社」「近隣のビジネスホテルを案内してくれる会社」など、様々です。見積もりの結果同じ程度の料金で迷ったら、ロードサービスをチェックするのも一案です。
2-3)保険料の支払い方法
20代独身、初めて加入する場合、保険料が高額になってしまう可能性があります。一括払いが基本となりますが、保険会社によっては月払いなどの分割を用意している会社もあります。一括では厳しいという場合、分割で支払える会社のほうが契約しやすくなります。
3.保険契約の注意点
初心者向けの選び方としてポイントを紹介しました。実際の見積もり段階で、不明点があれば保険会社の担当者に積極的に質問しましょう。通販型なら電話やチャット、代理店型は対面で丁寧に教えてくれます。比較したうえで、納得感を持って契約することをおすすめします。